ソードマン
◆ソードマン
酒場の隅で滑稽な程巨大な剣を構え、
声を張り上げている男がいる。
「さあさあ、お立ち会い!
ちょっと遊んでみようって人はいないか?
まず俺に向かって林檎を投げる。
俺はこのだんびらを一振りする。
見事林檎が縦に割れたら俺の勝ち。
外れちまったり、横に割れたりしたら挑戦者の勝ちだ!
さあさあ、1回金貨1枚で遊んでみたい人はいないかい?」
もう少し男の様子を見てみたいならそれも良い。
曲芸師に用はないというのなら
さっさと立ち去ったほうが良いだろう。
挑戦者が一人現れ、林檎を投げた。
直後、男は巨大な剣を素早く一振りし・・・、
縦に割れた林檎が床にぽとりと落ちた。
挑戦者は舌打ちをすると金貨を男に向かって投げ、去っていった。
男は君の視線に気づくとニヤリと笑った。
「見たところ冒険者のようだな。
ひょっとして樹海に行くのかい?
だったら俺を連れて行ってくれないかな。
腕前は、まあ見ての通りさ。
役に立つと思うがね・・・」
君はこの剣士の申し出を受けてもいいし、
信用ならない奴だと思うのなら他を当たることにしてもいい。